住宅アドバイザー菅原の住宅ブログ
2021/11/08
家にかかるランニングコストとは?ランニングコストを抑えるコツを紹介します!
投稿者:菅原 智弘
皆さんはランニングコストを抑えるために何をすれば良いかご存知でしょうか。
家を購入した後には、必ず維持費がかかります。
そこで、今回は家にかかるランニングコストを抑えるコツをご紹介します。
□家にかかるランニングコストについてご紹介!
家にかかるランニングコストとは、暮らしを維持するためにかかる費用です。
ランニングコストには水道、ガス、電気代などの光熱費はもちろん、建物を修繕維持していくためのメンテナンスコストも含まれます。
家は建てたらそれで終わりではなく、点検や修理を行いながら、長く付き合っていく必要があります。
マンションではメンテナンスにかかる費用は、修繕費として積み立てられていきますが、注文住宅の場合は、それぞれの家庭で管理し計画していく必要があります。
ランニングコストも考慮した場合、家は建てたら、それで終わりではなく、建てた後のためにお金を置いておく必要があります。
家を建てるためにかかる費用でコストを抑え、安く家を建てられたとしても、冷暖房効率が悪いなど暮らしを維持するための費用がかかってしまうと良くないでしょう。
そのため、家を建てる前に、暮らしを維持するために必要なランニングコストのかからないプランを検討し、家づくりを計画していく必要があります。
□固定資産税と都市計画税についてご紹介!
家の維持費には、固定資産税や都市計画税があります。
固定資産税とは、土地や建物といった固定資産の価値に対してかかる税金のことです。
これは、お住いの市町村が所有者に対して課税する地方税になります。
注文住宅を建てるということは、土地を購入した後に建物を建設する流れになります。
つまり、注文住宅を購入した後は、土地と建物の価値に対してかかる固定資産税を納めなければならないことになります。
一方、都市計画税とは、市街化区域にある土地と建物にかかる税金のことを指します 。
都市計画法という法律では、都市計画税が必要な市街化区域について原則1万人以上の人口で、商工業事業への従事者が50%以上である場合などのように、一定の要件を満たしている地域にある土地や建物の所有者に対して課される税金のことです。
これら2つの税金をざっくりまとめると、家を購入した後に固定資産税は必ずかかりますが、都市計画税は必ずしもかかるとは限らないということになります。
□ランニングコストを抑えるためのコツをご紹介!
ランニングコストは家を購入してからずっと払い続けるものです。
どうせならランニングコストがかからない家にしたいですよね。
そこで以下では、ランニングコストを抑えるためのコツを4つご紹介します。
1つ目は、外壁にメンテナンスがあまりいらないものを使用することです。
タイルや塗り壁、樹脂系のサイディング、ガルバリウムなど比較的メンテナンスが少なくて済む材料を選びましょう。
価格も様々のため、その土地の住環境に詳しい住宅会社や設計士に依頼し、家を建てることが大切です。
2つ目は、光熱費を抑えることです。
単純に一か月20000円光熱費がかかる家と10000円しかかからない高性能な家を比較した場合、1年で12万円、30年では360万円差が出ます。
エアコンの電気代は、夏は全ての電気代の約半分、冬は約33%の割合を占めているとも言われています。
そのため、電気代がかからないようにするには、その家の冷暖房効率が良いか悪いかにかかってきます。
そこで以下では、家の性能を高める断熱方法をご紹介します。
断熱の方法は内側から断熱を施す内断熱と外側で断熱をする外断熱の2種類があります。
内断熱は、柱と柱の間に断熱材を入れて、家の内部に断熱を施すタイプの断熱方法です。
メリットは、比較的安価に施工が可能なことや施工が簡単で施工できる住宅会社が多いこと、種類が豊富なことです。
デメリットは、隙間が起きやすく内部結露が起こりやすいことや熱損失が起きやすいことです。
外断熱は、建物を外側から覆うようにして、断熱材を施工するタイプの断熱方法です。
メリットは、建物を覆うため断熱材が途切れず熱損失が少ないことや気密性が高くなること、結露が起こりにくいことです。
デメリットは、コストが高いことや外装材の種類が少ないこと、建物内部の面積が狭くなってしまうことです。
どの住宅会社が、どのような断熱方法がとっているのか、またどのような家づくりをしているかも大事なポイントとなります。
3つ目は、家づくりを工夫することです。
*軒を付ける
日本での軒の役割は非常に重要です。
雨が多いですが、外壁の汚れを回避してくれるため、メンテナンスにかかる維持費用を削減できます。
また、夏は直射日光を避ける役割もするため、エアコン使用を抑えられます。
*コンパクトな設計にする
部屋数が増えるにつれてランニングコストはかかってしまいます。
部屋数を減らす工夫をしたり、間仕切りをなくしたり、廊下をなくしたりすることでランニングコストや建築費用を抑らえれます。
部屋数が多く必要な場合は、全館空調システムをつけることによっ
て、ランニングコストを抑えることも可能です。
*通風や採光の取り入れかたを工夫する
例えば、中庭を作り、すべての部屋が中庭に面した間取りにすれば、住宅密集地であっても風通しが良く、家の隅から隅まで採光をとれます。
しかし、開口部を広くとってしまうと熱損失も高くなり、かえってランニングコストが高くなってしまう可能性もあります。
*吹き抜けには床暖房を設置する
吹き抜けというと、冷暖房費がかかりそうと気にされる方は多いです。
しかし、現在の家は断熱性と気密性の高められた家がほとんどで問題にならないケースの方が多いと思います。
また、開口部を大きくとれば、その分熱損失は大きくなりますが、窓にダブルガラスやトリプルガラスなど利用すれば、さらに熱損失を抑えれます。
そのため、吹き抜けを採用する場合は、床暖房を検討すると良いでしょう。
床暖房は、エアコンの空調システムよりもぽかぽかと暖かいため、工夫することでランニングコストを抑えられます。
輻射熱によって暖められた空気が上昇し、空間全体を暖かくしてくれます。
4つ目は、住宅設備機器にも注意することです。
デザインや価格に注目しやすい住宅設備機器ですが、実際はメンテナンスが容易であることが重要です。
メンテナンスコストを抑えることで家にかかるトータルコストを抑えられます。
海外製品には特に注意が必要です。
デザイン性も高く、最近では人気の高い海外製品ですが、保証は行う会社や部品の取り寄せを含むアフターケアについてもしっかりと把握した上で選ぶ必要があります。
また、日本製でも修理や交換のしやすさによってメンテナンス費用が高くなることもあるので注意が必要です。
住宅設備機器は定番のものをおすすめします。
住宅設備機器は機械であるため、壊れてしまいます。
流行の商品など、定番化された以外の商品は、故障した際に廃盤になっていることがあり、メーカーに部品がない場合があります。
そうした事態を防ぐためにも、定番のものを選択することでメンテナンスコストは抑えられるでしょう。
□まとめ
今回は、家にかかるランニングコストを抑えるコツをご紹介させていただきました。
今回紹介したランニングコストを抑えるコツを把握して計画的に家づくりをしましょう。
皆さんも理想の家づくりをしてみてはいかがでしょうか。