住宅アドバイザー菅原の住宅ブログ
2021/09/29
木造住宅のメリットとデメリットをご紹介!
投稿者:菅原 智弘
新潟で注文住宅をお考えの方で、木造住宅のメリットとデメリットが気になる方は多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では木造住宅における2種類の構造と、メリットデメリット、木造住宅が地震に強いということをご紹介します。
気になる方はぜひ参考にしてください。
□木造住宅の2種類の構造とは?
木造住宅を建てる際にまず知っておいていただきたいのは、2種類の構造があるということです。
その2つは、「木造軸組工法」と「木造壁式工法(ツーバイフォー)」です。
それぞれを詳しく解説します。
まずは、木造軸組工法です。
木造軸組工法とは、柱と梁で骨組みを築く建築手法のことで、日本に昔からある工法です。
別名は在来工法で、柱に梁を渡して屋根を先に建築するという、日本の風土・気候に合わせた工法です。
木材の接合部は、木材を加工し、補助金物でつなぐという特徴があります。
一方、金物で補強をしない工法のことは伝統工法と呼びます。
木造軸組工法は、金物を使用するなど、伝統工法を現代建築に発展させた手法で、当社では、こちらの木造軸組工法を採用しています。
もう一つが、木造壁式工法(ツーバイフォー)です。
この工法は、2インチ×4インチの木材でつくったパネルで組み立てる建築手法です。
北米から伝わり、日本古来の工法ではありません。
接合部には、釘と接着剤を利用し、使用する材料のサイズはあらかじめ決まっているため、高度な専門技術がない人でも、短期間で組み立てられるという特徴があります。
木造軸組工法と比較すると、北米の気候に合わせた建築手法である点が異なります。
木造壁式工法(ツーバイフォー)では、1階の床・壁、2階の床・壁の順序で行い、屋根は最後に組み立てるので、木造軸組工法に比べて、雨養生をしっかり行える業者を選ぶ必要があります。
2種類の構造についてご理解いただけたところで、続いて様々な点をそれぞれの構造で比較して解説します。
*耐震性
これは、建築基準法で定められているので、どちらの方法で家を建ててもある程度の耐震性は担保されます。
これまでは、木造壁式工法(ツーバイフォー)では面で住宅を支えるので、木造軸組工法よりも耐震性が高いと言われていました。
しかし、現在は耐力壁に筋違いの代わりに構造用合板を使うなど、耐震性を高めているので、どちらが優れているということは一概には言えません。
*防火性
木造壁式工法(ツーバイフォー)は、面が多い作りになっているので炎を跳ね返しやすいという特徴があります。
しかし、木造壁式工法(ツーバイフォー)の防火性の高さを応用したファイヤーストップ材というものを用いた工法と、木造軸組工法を組み合わせて使用するなど、新しい技術を取り入れることで、それぞれの工法に大きな差はないと言えます。
*間取りの自由度
木造軸組工法は、面ではなく柱と梁で点と点を結ぶように住宅を建築するため、空間の形や広さを自由に設計しやすいという特徴があります。
一方で、木造壁式工法(ツーバイフォー)は、あらかじめパネルのサイズが決まっているため、施工段階に入ると、間取りを変更するなどの柔軟な対応はできません。
間取りの自由度を優先し、狭小地や変形地に家を建てたいという方は、木造軸組工法がおすすめです。
*リフォームのしやすさ
住宅は、子供の成長や高齢化など、ライフステージに合わせてリフォームを行う方が多いです。
今後大規模なリフォームを行う可能性がある方は、木造軸組工法であれば、構造上に問題がない柱や壁を取り除けるのでおすすめです。
上記のような、木造住宅の構造や特徴をよく理解しておきましょう。
□木造住宅のメリットとデメリットとは
木造住宅の構造について理解していただけたところで、続いて、木造住宅のメリットとデメリットを3つずつ紹介します。
メリットの1つ目は、夏は涼しく冬は暖かく過ごせることです。
木は、断熱性・調湿性が高いので、日本の気候に適しています。
高温多湿な日本でも、夏は涼しく冬は暖かく過ごせます。
さらに、結露やカビの発生を抑えられるので、家も清潔に保てます。
メリットの2つ目は、気密性が高いということです。
耐震性を担保するために、木造住宅は鉄骨造と比較すると、壁や柱を増やす必要があります。
その結果、壁が多く窓が少ない・小さい間取りになるので、気密性が上がります。
メリットの3つ目は、鉄骨造と比べてコストが安い傾向にあるということです。
鉄骨造よりも材料費が安く、工期が短く済むので建築コストを抑えられる傾向にあります。
ただし、木材の種類によって費用が変動する可能性があるということをよく理解しておきましょう。
続いて、デメリットをご紹介します。
デメリットの1つ目は、鉄骨造と比較して柱や壁が多く必要だということです。
メリットでは、壁や柱が多くなると気密性が高まると紹介しましたが、これはデメリットにもなり得ます。
柱や壁が多く必要になると、ワンフロアの広いリビングや壁一面の窓、高い吹き抜けなど木造では難しい間取りも増えます。
デメリットの2つ目は、耐用年数が短いということです。
建物構造体の素材により法定耐用年数が定められていて、木造の方が短いです。
ただし、だからと言って長く住めないということではなく、施工会社の定期点検や早めの修繕などメンテナンスをしっかりと行うことで、カバーできます。
デメリットの3つ目は、職人の腕次第で仕上がりが左右されるケースがあるということです。
担当する職人さんや使用する木材の種類によって品質のばらつきがでる可能性があります。
極端に短い工期を提示された場合やあまりに安い費用の場合は注意が必要となります。
□木造住宅は地震にも強い?
木造住宅のメリットとデメリットをご理解いただけたところで、最後に木造住宅は建築する家の条件次第で、地震にも強くなります。
条件の1つ目が、地震に強い土地を選ぶということです。
軟弱な地盤を見分けることが大切です。
そこで、土地選びの際には、以下のような土地に注意しましょう。
・川や湖などの水辺が近い
・周囲の道路に亀裂や陥没などが見られる
・周囲の建物の壁や塀に亀裂が見られる
・造成されてから10年以内の土地
・ハザードマップなどで、地震や災害の危険度が高いとされている
これらの条件に当てはまる場合は、担当者の方とよく相談しましょう。
条件の2つ目が、家の形をシンプルにすることです。
凹凸の多い家と真四角の家を比較すると、耐震性で優れているのは真四角の家です。
耐震性を少しでも高くしたい方は、家の形にもこだわりましょう。
条件の3つ目が、構造計算を行うことです。
構造計算とは「建物の安全性を確認するための計算」のことを言います。
この計算では、住宅は台風や地震、雪など外からの影響を多く受けるので、これらの影響を受けても、建物に被害がないかをあらかじめ確認しておけます。
以上のようなことに注意をして建築すれば、木造住宅の良さを兼ね備えながら、地震にも強い家を作ることができます。
メンテナンスが必要なことは、もちろんですが、寺社仏閣が長く現存していることを考えると、木造住宅も建築次第で丈夫な作りになります。
□まとめ
この記事では木造住宅の2種類の構造と、メリットデメリット、木造住宅が地震に強いということをご紹介しました。
木造住宅は、木ならではのぬくもりを感じられるので、いつの時代も人気です。
新潟で注文住宅をお考えの方は、ぜひ一度当社にご相談ください。