住宅アドバイザー菅原の住宅ブログ
2021/11/29
地鎮祭とは?地鎮祭にかかる費用をご紹介します!
投稿者:菅原 智弘
「地鎮祭を開催したい」
このようにお考えの方は珍しくありません。
地鎮祭とは、建築工事を始める前に行う儀式です。
今回は地鎮祭についてご紹介します。
□地鎮祭とは
地鎮祭では、建築工事の無事を祈ります。
土地を守る神様にその土地を使用する許しを請うために行われると言われています。
工事の安全を祈願する儀式として昔から行われてきました。
具体的には、家を建てる土地の四隅に青竹を立てて、しめ縄で囲んで祭場をつくります。
そして、施主や施工会社の方々が参加しに来ます。
施工会社を中心にこの儀式は開催されるでしょう。
しかし、施主の意向次第では地鎮祭を実施しないことも珍しくありません。
この儀式では、ほとんどの場合、神主さんをお呼びします。
また、施主が塩をまくだけで済ませるといったように簡易なスタイルで実施されることもあります。
この儀式が行われる時期は工事が始まる前となります。
建築における縁起のいい日に執り行われることが基本的です。
冠婚葬祭の場合は六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口)を参考に日取りを決めることが多いです。
しかし、建築の場合は十二直という暦注を元に選定した建築吉日(建、満、平、定、成、開)から日取りを決めていきます。
大安であっても、十二直の三隣亡(凶日)に当たる日などは避けた方が良いなど、独特の慣例があるので注意が必要です。
そのため、希望の日程がある方は、事前に神主や施工会社の担当者と打ち合わせをしておきましょう。
□地鎮祭の手順とは
今回は、地鎮祭の手順やあらかじめ準備しておくべきことについて説明します。
はじめに地鎮祭の手順をご紹介します。
まずは、修跋(しゅばつ)の儀です。
参列者は立ち上がり、神主さんが、お供え物と参列者を祓い清めてくれます。
次に、降神(こうしん)の儀です。
神主さんが神様を招いてくれます。
その際に、参列者は起立し、お辞儀をしてください。
次に、 献饌 (けんせん)です。
神主さんが、お供え物やお水などを神様にお供えします。
次に、祝詞奏上(のりとそうじょう)です。
無事に工事を進められるように祈ります。
参列者は起立し、頭を下げながら一緒に祈願しましょう。
次に、 四方祓い(しほうはらい)です。
お塩やお米などを使い、土地をお清めします。
次に、鍬入れの儀です。
鍬入れの儀は地鎮祭の山場とも言われています。
施主も参加し、大声を出しながら砂を崩します。
次に、玉串拝礼(たまぐしほうてん)です。
順番に玉串を祭壇に置き、神様に捧げましょう。
祭壇に置く際に茎を祭壇に向け、両手で丁寧に置くことが大切です。
次に、撤饌(てっせん)です。
神主さんがお供え物を下ろします。
次に、昇神(しょうじん)の儀です。
神主さんが、神様を送ります。
参列者全員で立ち上がり、神様をお見送りしましょう。
次に、神酒拝戴(しんしゅはいたい)です。
工事の無事を祈り、献杯します。
次に、神官退下です。
神主さんが現場を後にします。
最後に、直会(なおらい)です。
直会とは、儀式を実施した後に開催される食事会です。
戸建てや小さなマンションの場合は、経費圧縮の観点から行わない場合が多いでしょう。
地鎮祭にかかる時間は、開会から閉会まで約30~40分です。
参加する際の服装は、男性の場合はスーツやジャケットを着て、ネクタイを締めたような格好が良いでしょう。
地鎮祭を終えたら、近所へ挨拶に行くことが重要です。
建設が始まってしまうと、騒音が発生してしまいます。
そのため、あらかじめ建築工事を行う旨を報告しておく必要があります。
また、振動や騒音が発生しそうな時期についても説明しておくことが大切です。
次に、地鎮祭で用意すべきことを4つご紹介します。
1つ目は、日取りの決定です。
地鎮祭の設定は、工事日程の都合上1、2週間程度の幅で調整します。
一般的には、暦の「赤口」や「仏滅」を避け、「大安」「友引」「先勝」に行うと良いとされています。
また、時間帯は、可能な限り牛の刻(11時~13時頃)に行うべきでしょう。
地鎮祭は雨の日でも行われる場合が多いです。
雨の日は縁起が良いとされているため、雨の日に決行しても問題はありません。
2つ目は、神主さんに祈願してもらうために依頼することです。
この依頼は施工会社が対応してくれます。
日取りを決定しても、神主さんの日程が合わなければ意味がありません。
そのため、地鎮祭の日取りは複数の候補を決めておきましょう。
1ヶ月前には、神主さんの予定を確認して参加をお願いすることをおすすめします。
3つ目は、必要なものの準備です。
祭壇やお供え物を用意する必要があります。
4つ目は、参加者の確認です。
日取りが決まり次第、参加者をチェックしましょう。
施主の判断で来賓を招待するかどうかを決めることになるでしょう。
特に、両親を地鎮祭に招くかどうかを悩まれる方は多いのではないでしょうか。
高齢で外出が難しかったり、遠くにお住まいだったりする場合は、家が完成してから来てもらうことをおすすめします。
ですが、両親には事前に地鎮祭を行う旨を、一言伝えておくことで安心できるでしょう。
□地鎮祭の費用をご紹介!
地鎮祭にかかる費用は、現場諸経費として見積りに組み込まれているケースが多いでしょう。
そのため、追加でかかる費用は、奉献酒代と粗品、初穂料、お車代の4つになるでしょう。
まずは、初穂料の相場についてご紹介します。
初穂料とは、地鎮祭で祈祷を行う神職の方へ渡す返礼金です。
初穂料は玉串料とも言い、どちらも同じ意味として判断できます。
初穂料の相場は、約20,000~50,000円と言えるでしょう。
次に、奉献酒(ほうけんしゅ)の相場についてご紹介します。
奉献酒とは、地鎮祭で神に捧げるお酒です。
奉献酒の相場は、約5,000円と言えるでしょう。
奉献酒には値段による良し悪しはないため、予算に合わせて調整すると良いでしょう。
奉献酒はどのような銘柄が良いのか、どの程度の大きさが良いのかなど、何を用意するべきか分からないことも少なくありません。
その場合、施工業者に聞いてみたり、予算に合わせて酒店で相談したりすると良いでしょう。
近隣の挨拶回りの手土産(粗品)の相場についてご紹介します。
タオルやお菓子など、一つ500から1,000円のものを用意することが多いです。
施工会社があらかじめ準備しているケースもあるため、一緒に挨拶を行うか、別で挨拶に赴くかは自身で判断しましょう。
実際に用意する個数を考え、一つあたりの費用を調整すると良いでしょう。
最後に、お車代の相場についてご紹介します。
お車代とは、地鎮祭を行う土地に来られた神主に交通費として支払うお金です。
お車代の相場は、約10,000円と言えるでしょう。
神主の交通費は地鎮祭の費用の中に入っている場合もあります。
そのため、お車代を渡す必要がないことがあるので押さえておきましょう。
また、事前に施工業者やお願いする予定の神社に確認しておきましょう。
お車代は、気持ち程度に渡すものです。
そのため、無理に渡さなければならないものではありません。
金額も余裕のある範囲内であれば、厳密な決まりはないので心配しすぎなくても大丈夫です。
あくまでも来てくださった感謝の気持ちとして渡せると良いでしょう。
□まとめ
今回は、地鎮祭についてご紹介させていただきました。
地鎮祭は、人生に一度の大切な行事です。
この記事を参考にスムーズに地鎮祭を行ってみてはいかがでしょうか。